パナソニック コネクトは、顧客の期待に応える高度な顧客体験を提供するため、DCX(デジタルカスタマーエクスペリエンス)をビジョンに、「顧客価値起点のマーケティング」に取り組んでいます。同社は、この取り組みを支える中核基盤としてContentservを活用したグローバルPIMを構築しました。その背景と効果、今後の取り組みについて、パナソニック コネクト株式会社 デザイン&マーケティング本部 デジタルカスタマーエクスペリエンス統括部長の関口 昭如氏、Contentservのパートナーである株式会社電通デジタル 全社直轄領域ネクストコア部門アカウントディベロップメント事業部長の船井 宏樹氏に話していただきました。(2023年10月時点の情報です)
パナソニック コネクトについて
パナソニック コネクト株式会社は、パナソニックグループにおいて、B2Bソリューション事業成長の中核を担い、顧客起点でお客様の「現場」に貢献する新しいソリューションを提供する会社です。「現場から社会を動かし未来へつなぐ」をミッションとして、サプライチェーン・公共サービス・生活インフラ・エンターテインメントのそれぞれの「現場」に対して、ハードウェア、ソフトウェア、そしてソリューションを提供しています。
導入の背景: 顧客価値起点のビジネス変革
パナソニック コネクトが目指すのは、単なる製品提供にとどまらず、顧客のニーズや期待に応じた価値を提供する「顧客価値起点マーケティング」の実現です。このため、顧客情報や製品情報の活用を中心に、「プロダクトマーケティング」、「セールスマーケティング」、「リレーションマーケティング」の3つの柱を統合的に運用する仕組みを構築しています。 製品情報の活用について、同社では、特に以下の課題解決を目的に Contentservの商品情報管理(PIM)とデジタルアセット管理(DAM)統合ソリューションの導入を進めました。
- 複数製品情報の一元化、データ品質の改善
各事業部や機能ごとに持っている製品データが違うといった状況が発生しないよう、各種データを極力統合し、一元管理して品質向上に努める。 - 地域サイトへのデータ反映・翻訳の強化
各リージョンごとにWebサイトの構成や扱っている製品が異なる中で、製品情報だけはPIMでグローバルに統合管理する。 - セルフサービス強化(パーソナライズ、CAD、シミュレーション、パラメトリック検索)
顧客がいつでもサービスを利用できるようパーソナライズに注力し、CADデータや数値データといった重要な情報も管理する。 - コンプライアンス強化、アセット管理強化(DAM)
特にDAMの領域において、有名な俳優などとのプロモーションで使用する際の版権管理を徹底し、コンプライアンスの強化に取り組む。 - メンテナンス体制一元化による、コスト・データ品質改善
各事業部が独自に製品情報を作成している状況を改善し、商品情報や製品情報を一元管理する。 - パートナー・顧客データの交換体制構築
パートナーや顧客とのデータ交換を効率的に行うための体制を整える。たとえばパートナーがポータルを所有しており、その中からデータを取得するといったケースでも、スムーズに連携がとれるようにすることを目標としている。 - AIとマシンラーニングの活用
パナソニック コネクト独自のAIインスタンスを活用し、PIMのデータをラーニングさせることでサポートの最適化やセルフサービスの質的向上を実現。顧客が自ら調査するよりも迅速に情報を取得できる環境の構築をめざす。 - カタログの自動生成
Web上のデータだけでなく、PDFなどの形で提供されるカタログにおいてもシングルソース化を進め、従来の紙媒体からデジタルへの移行をスムーズに行う。