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PIMのビジネスケースの作り方

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PIMのビジネスケースの作り方

PIMのビジネスケースの作り方

企業商品情報管理(PIM)システム導入成功する上で、強力なビジネスケースは不可欠です。なぜそのプロジェクトが必要なのかに焦点を当てる企画書とは異なり、ビジネスケースは、主要な利害関係者やプロジェクトスポンサーにそのプロジェクトを推進する価値があることを示すために、何を、どのように、誰が行うのか概要を示すものでその重要性は軽視できず、ビジネスケースが不十分だと例えばプロジェクト失敗につながりかねない課題だけを強調していたりすると、プロジェクトが却下されたり、中止となる可能性があります

そのため、ビジネスケースは、そのプロジェクトを進める上での会社の目標、その目標達成を妨げる可能性のある課題、その課題を克服するためできること、また、うした課題に対処するための十分な環境が整っているか、について述べなければなりません。ビジネスケース必要な内容が揃ったら、次の4つのステップに従って、論理的根拠と推奨する行動方針を明確に提示しましょう 

    1. 認識を合わせる - まず、そもそもなぜそのプロジェクトを検討すべきなのかを説明します。自社の現状と、提案の対象となるビジネスチャンスについて説明しましょう。プロジェクトの背景、投資の裏にあるロジック、そしてハイレベルなビジネス要件も含める必要があります。 

    2. 分析し、候補リストを作成する - 選択肢を説明しながら、考えられる代替案を調査し、絞り込みます。そして、3つか4つを選んで分析し、そこから最終候補リストを作成します。ビジネスケースは、その分野について詳しい知識がない人たちに向けて書かれることが多いので、できるだけシンプルな表現を心がけるとよいでしょう。 

    3. 選択肢を評価する - 選択肢を比較検討し、それぞれがどのようにビジネス目標を達成できるかを説明します。選択肢を検討する際には、その戦略的価値と財務的価値を考慮しましょう。そして、好ましい選択肢を選びます。 

    4. 推奨を提示する - その理由を裏付ける関連資料を使いながら、推奨する選択肢を固めていきます。 

 

PIM選定プロセスにおける検討ポイント: リコーの取り組むグローバル製品情報管理システム改革

株式会社リコーはContentserv PIMをグローバル製品情報管理システムとして採用。選定プロセスにおける検討ポイント、構築にあたって得た知見について、同社デジタル統括部の西田 明宏氏が紹介します。

PIMのビジネスケースの場合 

これまで見てきたように、強力なビジネスケースは、提案するプロジェクトの利点と可能性を明確に伝えるものです。特にPIMシステム導入について論じる際には、そのソリューションが貴社にもたらす利益について、明確に伝わるようにしなくてはなりません。 

上記のステップに加え、プロジェクトのステークホルダーと良好な関係を築くことが重要です。問題を特定し、解決策を提案することに加え、優れたビジネスケースでは、コミュニケーションも重要なのです。プロジェクトの実施段階で成功するかどうかは、すべての利害関係者と関係を築き、維持することができるかにかかっています。特に、利害関係者が知りたいのは、その時々のプロジェクトの状況、ビジネスに与える影響、発生した問題への対処方法などです。利害関係者に、あなたやプロジェクトを信頼してもらいたいのであれば、正直であることが重要です。潜在的なリスクや課題については、率直に話すようにしましょう。隠蔽すれば、あなたの主張は最終的に台無しになります。 

また、より文脈を広げて関連する業界動向についても言及するようにしましょう。例えば 、PIMは従来小売業に関連するものでした。しかし、最近では、IoTの発展により、製造業でもPIMの採用が広がっています。Michael Mandel 博士の論文The Rise of the Internet of Goods」 では、流通のデジタル化とAmazonに代表されるEコマース・フルフィルメントセンターの急増によって、メーカーは倉庫からD2Cモデルへ移行し、その中でPIMの活用がいかに有益であるかが述べられています。 

そしてもちろん、PIMシステムの運用上の利点、つまりプロジェクトの「なぜ」を述べることも重要ですが、ビジネスケースでは、それがもたらす潜在的な利益、つまり「何」を強調する必要があります。たとえば、PIMシステムで商品情報を一元的に管理することで、企業は市場投入のスピードを向上させることができます。さらに、複数の異なるソースやシステムからの商品情報を管理する時間を削減することで、新規作成や更新にかかる時間を短縮し、異なるタッチポイントにおいてより正確、完全、かつ一貫した情報を提供することが可能になります。 

また、PIMシステムが顧客体験にどのような影響を与えるかを考えることも重要です。今日の消費者は、ブランドとのインタラクションにおいて、過去の購入履歴に基づく商品の推奨など、よりパーソナライズされたサービスを期待しています。この実現を優先する企業であれば、商品データのクレンジングと変換だけでなく、文脈に応じてパーソナライズされた顧客体験を提供できるPIMソリューションを検討すべきでしょう。実際、これは様々な意味で重要なことです。企業の利害関係者は、収益を上げるためだけでなく、顧客にとって最適なソリューションが提案されていると信じたいのです。 

最後に、細部にまで手を抜かないこと。利害関係者に最も明確なイメージをもってもらうために、PIMの具体的な機能、導入にかかる期間、その結果必要となる変更管理などの要素を明示する必要があります。 

PIMシステムは、ビジネスにとって重要な投資であり、その決断は簡単に決まるものではありません。そのため、最終的な意思決定者を説得し、あなたの提案が正しいものであり、彼らが期待する利益をもたらすものであることを証明する上で、すべての検討事項と理由を詳細に説明した強力なビジネスケースは不可欠なのです。 

PIMの導入相談

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