2020に引き続き、2021年もパンデミックの影響で、消費行動や業務プロセスが大きく変わった1年となりました。弊社においても、DX、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)、デジタルマーケティング、コンテンツマーケティングに関連したコンテンツがランクインしています。2022年のマーケティング活動におけるヒントとして、今回は、2021年に最も読まれた人気記事TOP5を紹介します。この機会にぜひご一読ください。
1. ミズノと工機ホールディングスに聞く ~PIMを活用した成長戦略
日本を代表するスポーツ用品メーカーであるミズノのグローバルデジタルマーケティング戦略を牽引する芹澤氏、工機ホールディングスの製品開発本部プロダクトマネジメント室 Launch Design Dept. 部長 加藤氏との鼎談。
グローバルビジネスの商品情報基盤としてContentservプラットフォームを活用するミズノ様、そして、HiKOKIにリブランディングされたタイミングで会社の成長戦略となるDX戦略の一環にContentservを導入した工機ホールディングスでは、商品情報管理(PIM)をどのように位置付けているのか。P I Mの重要性とプロジェクト成功の秘訣とは?
ざっくりまとめ
- 工機ホールディングスのDX戦略においてPIMは「ハイジーン」、公衆衛生と一緒であって当たり前のものであるという位置付け。ミズノでは、グローバル商品マスターとして機能している。
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Contentservは、PIMとDAM(デジタルアセット管理)ソリューションが統合されていることが導入の上で大事なポイントだった。PIMとDAMがバラバラだと、それをまた紐づけるものが別途必要になってしまうためである。
- PIMプロジェクトは様々な部門、ステークホルダーが関わるので、体制づくりには販売側である各リージョンと、製品を企画開発して作っていくヘッドクォーター側をつなぐハブとしての事務局をいかに機能させるか、言い換えれば各部門にオーナーを置くことがポイント。
- PIMロールアウトにおいて、プロダクト、リージョン、チャネル、ブランドがあるので、どこを優先するかを決めることがスムーズに進む。
2. コンテンツマーケティングの最新トレンド
パンデミックの影響により、消費者の購買チャネルはオンラインへ大きくシフトしています。消費者のうち実に9割近い人が、今後もっとオンラインで買い物するだろうと予想しており、オフライン販売に比べ5倍の速度で成長しているといわれています。オンラインでの販売促進を目指す企業におけるコンテンツマーケティング戦略と注目されるチャネルとは?
ざっくりまとめ
- 調査によると、コンテンツマーケティングを自社ブランドの確立やイメージ向上、顧客獲得の手段として位置づけており、実に4社に3社が、おおむね成功を収めている。
- コンテンツマーケティングのチャネルとして自社のウェブサイトとソーシャルメディアを活用している。
- B2BかB2Cかによって、注力するソーシャルメディアが異なっている。
- 多くの企業がコンテンツマーケティングにおける課題として、コンテンツの効率的な管理と、一貫性の担保を挙げている。
3. デジタルシフトするグローバルビジネス
グローバルに翻訳サービスを提供するトランスパーフェクト・ジャパンの小杉氏との対談。グローバルコマースは年20%超のスピードで拡大しています。コロナ渦で様々なもののデジタル化が進む中、国や言語の垣根を飛び越え市場を拡大していくことは企業にとっても急務です。増え続けるデータを効率的に管理し、多言語化して活用する方法とは?
ざっくりまとめ
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コンテンツを多言語に展開するテクノロジーは不可欠となっているが、難易度が高く、コンテンツによってローカライズのやり方を分けたり、その良し悪しが売上にどの程度影響するかを意識しつつ、メリハリをつけた考え方が大事。
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デジタルシフトによって、商品情報管理(P I M)に求められる役割も、ブランディング、オムニチャネル強化からデジタルサプライチェーンを支えるシステムとして変化している。
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グローバルコマースの成功の鍵は、ローカライズ(Localize)、コンテクスチュアライズ(Contextualize)、パーソナライズ(Personalize)との3ライズと言える。
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誰もがグローバルコンテンツに触れる今の時代、お客様を中心に3ライズ で デジタルコンテンツを提供していくためには、データの効率的な管理・共有を通じて、より早く文脈的な商品コンテンツを届ける仕組みを構築する必要性、すなわち、「売る」を支えるコンテンツのサプライチェーン構築が重要。
4. 建築製品メーカーがBIMを重視すべき理由
建材メーカーは、将来の新プロジェクトで選定される可能性を高めるため、高品質でBIMに対応した製品コンテンツをエンジニアリングや建築設計、建設(AEC)企業に提供できるようにしておく必要がますます高まっています。
BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)は、3次元モデルをベースとした合理的なプロセスで、建物、橋、高速道路、トンネルなどの建設・インフラプロジェクトにおいて、AEC関係者が、より速く、より経済的で、環境に優しい方法で共同作業・作成・管理できるようにするものです。これには、仮想空間でのプロトタイプの作成とシミュレーションも含まれます。では、なぜ建築製品メーカーはBIMを重視すべきなのでしょうか?オートデスクによると、75%のBIMユーザー(AEC関係者)が、将来のプロジェクトでBIMオブジェクトを提供できる建物製品メーカーのみを採用検討すると述べています。
ざっくりまとめ
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オートデスクによると、都市への人口の大量流入に対応するため、AEC業界は2018年から2050年までの間に1日に13,000の建物を建設する必要に迫られています。AEC業界はこの需要への対応に、BIMの活用を見込んでいます。
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BIMオブジェクトとは、建設オブジェクトまたは建築製品をデジタル表現したものです。これには、形状、機能、視覚的な説明など、製品に関する詳細情報が含まれています。そして、これらのオブジェクトはシミュレーションで使用され、プロジェクトが実際にどのように見えるかを視覚化し、早期に設計エラーを発見し、矛盾を検出します。
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高品質なBIMオブジェクトを作成するには、まず建材メーカーが自社のデータを整備する必要があります。その後、社内でBIMオブジェクトを作成するか、あるいは第三者のBIMオブジェクト作成サービスを利用します。
5. PIM&DAM デジタルマーケティングソリューションとしてのドリームチーム
Forrester社のアナリスト、Amande LeClair氏とNick Barber氏は、最新レポート「PIMとDAM – コンテンツ戦略の強力タッグ(PIM and DAM Are The Power Couple For Your Content Strategy)」の中で、今日の小売業におけるデジタルな商品体験の重要性と今後の動向について考察しています。
ざっくりまとめ
- 顧客の要求が高くなっている今の時代、商品に納得してもらうには、一貫性のある包括的な情報だけでなく、説得力のある視覚的な情報、すなわち優れたプロダクトエクスペリエンスの創出が重要となっている。
- ブランドや小売業者は、自社のポジションを確立するためには、S E Oの効果につながるリッチコンテンツ、正確な商品情報、付加的な体験を提供することに目を向ける必要がある。
- 商品情報管理(PIM)は主にIT関連で、デジタルアセット管理(DAM)は主にマーケティング関連で使用されていることが挙げられます。それにより、効率的な管理とブランドの認知度向上という目的が、互いに補完し合うのではなく、邪魔し合ってしまうことが多い。ソフトウェア、データ、チームを有意義な方法で統合するためには、どこから手を付け、どう調和プロセスを開始するかが重要。
また、多くの方にダウンロードいただいたデジタルマーケティング、デジタルセールスを支援するツールとして注目されるPIMに関する eBook「PIM 基本機能と次世代型への進化」をぜひ一読ください。